この記事の結論
ヒューマノイドロボットの価格を2026年9月時点で公式サイトから確認すると、金額を公表しているのはUnitree(G1が13,500ドル、G1 Proが21,500ドル、日本発送にも対応)と1X Technologies(NEOが所有プラン20,000ドル、月額499ドル、ただし配送は米国内のみ)の2社にほぼ限られます。Tesla Optimus、Figure 03、Boston Dynamics Atlasは価格非公開で一般販売もしていません。Pepperは日本国内ではレンタル契約のみ(月額39,800円〜)、NAOは国内製品ページが既に無いなど、機種ごとに状況は大きく異なります。本記事は各社の公式情報だけを根拠に整理します。
ヒューマノイドロボットの価格、実は「わかるもの」はごく一部です
「ヒューマノイドロボット 価格」で検索すると、Tesla OptimusやFigure、Boston Dynamics Atlasまで含めた比較表に具体的な金額が並んでいるページを数多く見かけます。しかし2026年9月時点で各社の公式サイトを実際に確認すると、そのほとんどが購入ボタンではなく「お問い合わせ」フォームしか用意していないことがわかります。金額が書かれていたとしても、多くは第三者の推測やメディア報道の引用であり、メーカー自身が公表した数字ではありません。
本記事では、2026年9月17日時点で実際にメーカー公式サイト・米国証券取引委員会(SEC)提出書類を確認し、一次情報として価格が確認できたものだけを「価格」として扱います。確認できなかったものは推測せず「非公開」と明記します。
2026年9月時点でわかっていること
- 本体価格を公式サイトに明記しているのはUnitree(中国)と1X Technologies(ノルウェー/米国)の2社。いずれも米ドル建てで、日本円の公式価格は存在しません。
- Tesla Optimus、Figure 03、Boston Dynamics Atlas、Agility Digit 5は、いずれも公式サイトが「Contact Us」「Get in touch」形式の問い合わせ窓口のみで、価格は非公開です。
- Unitreeは公式ストアの配送先に日本を含んでいますが、1X NEOは2026年時点で米国内配送のみで日本では購入できません。
- Pepperは日本国内では現在すべてレンタル契約での提供となっており、一括購入の価格は公式サイトに記載がありません。
Unitree G1・G1 Pro・H1の価格【公式に価格を公表している数少ない例】
中国Unitree Roboticsは、ヒューマノイドロボット市場の中で数少ない「公式サイトに本体価格を明記しているメーカー」です。同社の一般向けモデル「G1」の紹介ページには「Price from $13.5K」と明記されており、公式ストア(shop.unitree.com)の商品ページでも変動する価格ではなく確定した価格が表示されています。
| モデル | 公式価格(税別・米ドル) | 参考円換算(税別) | 販売形態 |
|---|---|---|---|
| Unitree G1 | 13,500ドル | 約209万円 | 公式ストアで即時購入可(日本への発送に対応) |
| Unitree G1 Pro | 21,500ドル | 約333万円 | 公式ストアで即時購入可(同上) |
| Unitree H1 | 非公開(商品名に「Contact us for the real price」と明記) | - | 個別見積もり制 |
円換算は本記事執筆時点の参考レート(1米ドル=155.05円、frankfurter.dev集計・2026年9月16日時点の欧州中央銀行公表レートを利用)で単純計算したものです。実際の請求額はクレジットカード会社が適用する為替レートや、日本への輸入時にかかる関税・消費税によって変わるため、あくまで目安としてご覧ください。
H1だけ価格が「非公開」になっている理由
公式ストアのH1商品ページを開くと、商品名そのものが「Unitree H1(Contact us for the real price)」となっており、価格欄の90,000ドルという表示は仮の数字(プレースホルダー)で、実際の価格は個別の問い合わせで確認する仕組みになっています。G1・G1 Proのように確定した価格が表示される仕様とは明確に異なります。
日本への発送は可能。ただし表示通貨は米ドルのまま
Unitree公式ストアの国・地域選択メニューには「Japan(USD $)」という項目があり、日本を配送先として選択できます。決済通貨は米ドルのままで、日本円建ての価格は用意されていません。国内代理店を介さず公式ストアから直接購入する形になるため、初期設定・保守・部品交換などのサポートは基本的に英語(または中国語)でのやり取りになる点に注意が必要です。
1X NEOの価格【米国で予約受付中・日本への発送は未対応】
家庭用ヒューマノイド「NEO」を開発する1X Technologiesは、2026年9月時点で公式サイトに具体的な価格と申込方法を掲載しています。所有(買い切り)プランと月額サブスクリプションの2種類が用意されており、いずれも200ドルの返金可能なデポジットで予約を開始できます。
| プラン | 公式価格(米ドル) | 参考円換算 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 所有プラン(Ownership) | 20,000ドル | 約310万円 | 3年保証・優先配送付き |
| 月額サブスクリプション(Standard) | 499ドル/月 | 約7.7万円/月 | 早期アクセス・標準配送 |
| 予約デポジット | 200ドル(返金可) | 約3.1万円 | いずれのプランも申込時にこのデポジットが必要 |
公式サイトの注記には「US Deliveries start 2026(米国内での配送は2026年開始)」と明記されています。日本を含む米国外への配送や、日本語サポートについては公式サイト上に記載がなく、2026年9月時点では日本の個人・企業が正規に購入する手段は確認できませんでした。
「価格が公表されている」=「日本で買える」ではない
1X NEOは価格自体は明確に公表されていますが、現時点の公式な販売対象は米国内に限られます。日本国内で「1X NEO 正規販売」を名乗る業者を見かけた場合は、公式サイトに記載のない転売・代行である可能性が高いため、価格や保証内容を個別に確認することをおすすめします。
ヒューマノイドロボット業界の求人をチェック
求人一覧を見るTesla Optimus・Figure 03・Boston Dynamics Atlas・Agility Digit 5は価格非公開
ヒューマノイドロボットとして知名度の高い次の4機種は、2026年9月17日時点で公式サイトに価格の記載がなく、いずれも「問い合わせ」を起点とした個別対応になっています。一般消費者向けの購入ページやオンライン注文フォームは存在しません。
Tesla Optimus|量産投資の段階で、まだ価格公表なし
Tesla, Inc.が米SECに提出した2026年第1四半期(2026年3月31日締め)の四半期報告書(Form 10-Q)では、Optimusについて「a general purpose, autonomous humanoid robot(汎用の自律型ヒューマノイドロボット)」と説明したうえで、「as we make preparations and investments in large-scale production(大規模生産に向けた準備と投資を行っている段階)」と記載されています。これは、Optimusがまだ量産・一般販売の前段階にあることを示す公式な開示であり、この報告書にも他のTesla公式資料にも、Optimusの具体的な販売価格は記載されていません。
Figure 03|公式サイトは「Contact Us」のみ、価格の記載なし
Figure AI社の公式サイトのトップページには「Figure 03 is a general purpose humanoid robot for every day.」という紹介文はありますが、価格情報や購入ボタンは無く、ページ下部の問い合わせフォーム(Contact Us)から連絡する導線のみが用意されています。一般消費者向けの販売開始時期・価格ともに、公式サイト上での公表は確認できませんでした。
Boston Dynamics Atlas|「早期採用企業」向けの段階で非売品
Boston Dynamics公式サイトのAtlas紹介ページでは、導入プロセスを「Prepare(計画)」「Evaluate(評価)」「Train(トレーニング)」「Adopt(導入)」の4段階で説明し、「We will be starting with a select number of early adopters(限られた数の早期採用企業から開始する)」と明記しています。実際に現代自動車(Hyundai)との実地試験(customer pilot)が進んでいることも紹介されていますが、これは特定企業との実証段階であり、一般向けの販売や価格公表を意味するものではありません。ページ内に価格表示は無く、CTA(行動喚起)も「Get in touch」のみです。
Agility Digit 5|「Deploy Digit」の問い合わせ制
物流・倉庫向けの実運用実績を持つAgility RoboticsのDigit(最新世代は「Digit 5」)も、公式サイトに価格の記載はありません。トップページのCTAは「Deploy Digit」という問い合わせ導線になっており、実際の契約形態(購入かリースか、料金体系がどうなるか)は個別商談の中で決まる仕組みです。
Pepper・NAOの日本国内の現状|「購入」ではなく契約形態が変わっている
教育・接客向けで日本国内での導入実績が多いPepperとNAOについても、2026年9月時点であらためて公式情報を確認すると、数年前の「本体価格◯◯万円」という紹介のされ方から状況が変わっています。
Pepper|国内は「全てレンタル契約」に一本化。購入価格の公式表示なし
ソフトバンクロボティクス株式会社の公式サイト(Pepper製品ページ)には、価格表に「※全てレンタル契約でのご提供です。」と明記されています。掲載されている「導入費用一例」は次のとおりです。
| プラン | 契約期間 | 月額費用 |
|---|---|---|
| 教育向け・年間契約プラン | 12ヶ月(更新可) | 39,800円/月〜(税抜) |
| 家庭向け・基本プラン | 12ヶ月/1ヶ月(更新可) | 43,780円/月〜(税込) |
導入の流れも「お問い合わせ」「お打ち合わせ」「ご契約・納品(申込書受領後3〜4週間程度)」「使い方教室」という順で説明されており、これは一括購入ではなくレンタル契約を前提にした導線です。「Pepperは本体約200万円で購入できる」という紹介は、少なくとも2026年9月時点のソフトバンクロボティクス公式サイトの説明とは一致しません。
NAO|国内の製品ページは消滅。海外の開発元も「見積もり制」
ソフトバンクロボティクス株式会社の公式サイトで従来NAOの製品ページがあったURL(softbankrobotics.com/jp/product/nao/)は、2026年9月17日時点で「ページが存在しません」という404エラーになっており、国内向けの製品紹介・価格情報は確認できませんでした。
NAOの開発元は、旧SoftBank Robotics EuropeがAldebaranという社名を経て、現在は「Maxtronics Robotics SAS」(フランス)としてNAO6の販売を継続しています。同社の公式サイトにも価格の記載は無く、「Get a quote(見積もりを依頼)」ボタンが設置されているのみです。「NAOは約150万円で購入できる」という紹介についても、2026年9月時点で価格を裏付ける一次情報は見つかりませんでした。
価格情報 一覧【2026年9月17日時点・公式情報で確認できた範囲】
ここまでの内容を一覧表にまとめます。「価格」列が空欄・非公開の機種は、公式サイトに価格の記載が無いことを意味します。推測値は一切含んでいません。
| 機種 | メーカー | 公式価格 | 日本での入手性 |
|---|---|---|---|
| Unitree G1 | Unitree Robotics | 13,500ドル | 公式ストアが日本への発送に対応 |
| Unitree G1 Pro | Unitree Robotics | 21,500ドル | 同上 |
| Unitree H1 | Unitree Robotics | 非公開(個別見積もり) | 問い合わせ対応(発送可否は個別確認) |
| 1X NEO | 1X Technologies | 所有20,000ドル/月額499ドル | 2026年は米国内配送のみ。日本向け販売なし |
| Tesla Optimus | Tesla, Inc. | 非公開(量産投資段階) | 一般販売なし |
| Figure 03 | Figure AI | 非公開(問い合わせ制) | 一般販売なし |
| Boston Dynamics Atlas | Boston Dynamics | 非公開(早期採用企業のみ) | 一般販売なし |
| Agility Digit 5 | Agility Robotics | 非公開(個別商談) | 一般販売なし(法人向け導入のみ) |
| Pepper | Aldebaran(SoftBank Robotics取扱) | 購入価格の公表なし。レンタル月額39,800円〜 | 国内はレンタル契約のみ |
| NAO6 | Maxtronics(旧Aldebaran) | 非公開(見積もり制) | 国内正規ページなし(2026年9月時点) |
実際の価格を確認したいときの進め方
価格が非公開の機種について具体的な金額を知りたい場合、次のような進め方が一般的です。
- 公式サイトの問い合わせフォームから直接連絡する:Tesla、Figure AI、Boston Dynamics、Agility Roboticsはいずれも公式サイトに問い合わせ窓口を設けています。代理店やSNS経由の情報より、まず一次情報源に当たるのが確実です。
- 本体価格だけでなく総所有コスト(TCO)を確認する:保守契約、ソフトウェアライセンス、トレーニング費用などが本体価格とは別に必要になるケースが一般的です。見積もりを受け取る際は、何が含まれ何が含まれないかを確認することをおすすめします。
- 日本国内での対応可否を必ず確認する:Unitreeのように公式ストアが日本発送に対応している例もあれば、1X NEOのように現時点で対象外の例もあります。「価格が公表されている=日本で買える」ではない点に注意してください。
- 非公式な転売・代行業者の価格を鵜呑みにしない:メーカー公式に価格が無い機種について、第三者が具体的な金額を提示している場合は、その金額の根拠(実際の取引実績なのか、推測なのか)を確認することをおすすめします。
購入以外の選択肢|レンタル・リース・補助金
本体を一括購入する以外にも、短期レンタルやリース、RaaS(Robot as a Service)、補助金の活用といった選択肢があります。料金相場や仕組みの詳細は、それぞれ専門に解説している記事をご覧ください(本記事内での金額の重複掲載は避け、リンク先にまとめています)。
- ヒューマノイドロボットのレンタル完全ガイド
- リースvs購入の比較
- レンタル費用の詳細
- RaaS(Robot as a Service)の仕組み
- 配膳ロボットのレンタル / 受付ロボットのレンタル / 清掃ロボットのレンタル
- ヒューマノイドロボット補助金活用ガイド
- 導入のROI(投資対効果)の考え方
- 機種別スペック比較 / 世界の主要機種一覧
個別機種のより詳しい解説は、Unitree G1の価格・スペック・レビュー、Unitree H1の価格・スペック・レビュー、Figure 03の価格・スペック・発売時期、Tesla Optimusの価格・スペック完全ガイドもあわせてご覧ください。
価格や導入に関わる仕事に興味がある方へ
ヒューマノイドロボットの価格交渉・導入提案・保守サポートに関わる仕事は、今後も需要が見込まれる分野とされています。具体的な年収水準は本サイトの別記事で公的統計・有価証券報告書などの一次情報をもとに解説していますので、本記事では金額を重複掲載せず、リンクでご案内します。
出典・参考情報
- Unitree Robotics「Unitree G1」(2026年9月17日確認・「Price from $13.5K」の表記を確認)
- Unitree Robotics 公式ストア「Unitree G1(G1/G1 Pro)商品ページ」(2026年9月17日確認・G1=13,500ドル、G1 Pro=21,500ドル、配送先に「Japan(USD $)」を確認)
- Unitree Robotics 公式ストア「Unitree H1(Contact us for the real price)商品ページ」(2026年9月17日確認)
- Unitree Robotics「Unitree H1/H1-2」(2026年9月17日確認・価格記載なし)
- 1X Technologies「Order NEO」(2026年9月17日確認・所有20,000ドル/月額499ドル/デポジット200ドル/米国内配送のみの記載を確認)
- Figure AI「Figure 公式サイト」(2026年9月17日確認・価格記載なし、Contact Usのみ)
- Boston Dynamics「Atlas 公式ページ」(2026年9月17日確認・early adopters/Hyundaiパイロットの記載、価格記載なし)
- Agility Robotics「Digit 5 公式ページ」(2026年9月17日確認・価格記載なし)
- Tesla, Inc.「Form 10-Q(2026年3月31日締め四半期報告書)」(SEC EDGAR提出、提出日2026年4月23日・2026年9月17日確認)
- ソフトバンクロボティクス株式会社「人型ロボット Pepper(ペッパー)製品ページ」(2026年9月17日確認・レンタル契約のみ、月額39,800円〜/43,780円〜の記載を確認)
- ソフトバンクロボティクス株式会社 NAO製品ページ(softbankrobotics.com/jp/product/nao/)(2026年9月17日確認・404エラーで存在せず)
- Maxtronics(旧Aldebaran)「NAO6」(2026年9月17日確認・価格記載なし、Get a quoteのみ)
- 本田技研工業株式会社「ASIMO」(2026年9月17日確認・企業サイト内の紹介ページ。一般販売の記載なし)
- 参考為替レート「frankfurter.dev」(欧州中央銀行公表レートの集計値、2026年9月16日時点で1米ドル=155.05円)
最終更新日: 2026年9月17日。各社の価格・販売条件は変更される可能性があります。購入・導入を検討される際は、必ず各社公式サイトの最新情報をご確認ください。本記事内の円換算はあくまで参考値であり、実際の請求額を保証するものではありません。