ロボットティーチングは現場でロボットの動作を作り込む実技スキル。製造業・SIer・ロボットメーカーで需要が継続的に高い職種。
ロボットティーチング(teaching・ティーチングマン・ロボットプログラマー)は、産業用ロボット・協働ロボット・ヒューマノイドロボットに具体的な動作を教え込む技術職です。ティーチングペンダント(操作端末)を使ってロボットアームを物理的に動かしながら座標・動作順序・速度・干渉回避を登録し、生産現場で実際に稼働させるレベルまで仕上げます。
ファナック(FANUC)・川崎重工(KAWASAKI)・安川電機(YASKAWA)・ABB・KUKA・デンソーウェーブ等の産業用ロボットでは、それぞれ独自のティーチング言語・操作体系があり、複数メーカー対応のティーチングマンは現場で重宝されます。協働ロボット(コボット)ではダイレクトティーチング(手で動かして教える)が主流となり、現場オペレーターでもティーチングが可能になりました。
ティーチング職は資格不要で、現場経験と職人技が評価される実力主義の世界です。製造業・装置メーカー・SIer・ロボットメーカーで安定した需要があり、技術習得後はフリーランス・出張ティーチング専門エンジニアとして高単価案件を取ることも可能です。
現場仕事で代替不能。ロボット導入数の増加に比例して需要拡大。フリーランス独立も可能で職人技として年齢を重ねても活躍できる。
自動車・建設機械の溶接工程でアーク溶接・スポット溶接の軌跡を作成。最高難度のティーチング技能。
電子部品・自動車部品の組立・パレタイジング。ピック&プレースの最適化が腕の見せ所。
塗装ガンの軌跡・速度・距離を調整。ムラなく塗装する熟練技能が要求される。
ユニバーサルロボット・FANUC CRX・川崎duAroをダイレクトティーチング。中小企業の現場でも普及。
VR/ARを使ったティーチング・人間の動作模倣・ImitatonLearning。次世代ティーチング技術。
ティーチングオペレーター(年収380〜500万円)
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ティーチングマン(500〜700万円)
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シニアティーチングエンジニア/チームリーダー(700〜900万円)
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フリーランス出張ティーチング専門家(年収1,000〜1,500万円)
(1) 工場・現場での立ち仕事が中心、(2) 出張・夜勤・休日対応がある(製造ライン停止時にティーチング作業)、(3) 微細な精度調整が要求される根気の必要な作業、(4) 干渉トラブルや事故防止の安全管理責任が重い、です。一方で、現場で完結する実技スキルとして「自分の手で動かせる」充実感、職人技としての評価、フリーランス独立の道、というやりがいがあります。
必須資格は「産業用ロボットの教示等の業務に係る特別教育」(労働安全衛生規則第36条)の修了です。8〜13時間の講習で取得でき、ロボットメーカーや教育機関で受講できます。実務上はこれに加えて、第二種電気工事士・電気工事施工管理技士・玉掛け・フォークリフト等の関連資格があると現場で重宝されます。プログラミングスキルは不要ですが、論理的思考力は必須です。
ティーチング技能は年齢を重ねても価値が落ちにくい職人技で、60代・70代の現役ティーチングマンも多数います。むしろ経験を積むほど判断力・段取り力・トラブル対応力が向上するため、ベテランほど高単価案件を任されます。フリーランス・嘱託契約で60代以降も継続的に働けるのは大きな魅力で、製造業のミドル・シニア人材にとって理想的なキャリアの一つです。
独立後のフリーランスティーチングマンは、SIer・装置メーカーから案件を受けて全国の工場へ出張します。日当3〜8万円+交通費・宿泊費別途が相場で、繁忙期は月200〜300万円稼ぐベテランも。海外案件(東南アジア・中国・北米)では1案件で数百万円のフィーを得るケースもあります。安定収入のためには複数のSIer・メーカーとの長期取引関係が重要です。
従来型のティーチングは部分的にAI(自動経路生成・模倣学習)で置き換わりつつありますが、現場での干渉確認・安全保証・微細調整は当面ティーチングマンが担います。むしろAIで生産性が上がり、ティーチングマン1人がカバーできる現場が増える効果が大きい見込みです。AI併用ティーチング(オフラインティーチング・デジタルツイン連携)の習得が次世代ティーチングマンの差別化ポイントになります。